人事の心理

不採用通知のお祈りメールに理由を書かない理由

未記入のノート

「力を出し切った!」

「話せたいことを全部話せてスッキリした!!」

「面接官の反応も良かったなぁ!!!」

 

よし!これで面接通過したっしょ(^^)

と、帰り道にスキップをしながら上機嫌で面接を振り返ったことはありませんか?

そして残念ながら落ちてしまい、なんであんな上手くいったのに落ちちゃったんだろう・・・

と思うこともありませんか?

なぜ落ちてしまったのか。
そして不採用通知に関することをお伝えします。

好感触だった面接なのに落ちてしまう理由

「力を出し切れてスッキリした~」ってな感じで終わった面接だったのに落ちてしまったことってありませんか?

厳しい言葉をお伝えしますが、残念ながらそれは出し切れたと思い込んでいるだけなんです。

面接は自分一人で完結するものではありません。応募者と採用側が必ずいます。

そして恋愛と同じように両想いでないと成立しません。

そのため、応募者が100点と自己採点しても採用側が合格点を出さなかったら片思いとなり採用とはなりません。

それでは、なぜ自己採点100点の面接が落ちることがあるのか?

もっと手応えを感じていなかったらすんなりと不採用を受け入れられるのにと思うこともあるでしょう。

それは未来のお客様候補だからです。

選考に進まれたということは少なからずその会社にある程度の興味を持っているはずです。

ですので、採用に関する縁がなかったとしても商品やサービスを未来には使ってもらえる可能性があるのです。

だから好感触で終わらせようとする気持ちになることもあるのです。

もしも、面接の途中で見切りをつけられた場合に面接官の態度が急変して気分良くない面接になったらどう思いますか?

その会社に対する印象が悪く思いますよね。憂さ晴らしとしてTwitterなどでマイナスなことを書かれたら企業としては大ダメージです。

例えば化粧品メーカーだとしたらそのメーカーの化粧品をあまり使いたくなると思います。

他のメーカーのものに乗り換えることもあるでしょう。

このような事態を回避するために、すべてを出し切ってもらい好印象で面接を終わらせたいという人事の心理が働くのです。

ちなみに自分一人で完結する事柄の例は筋トレです。
自分一人との勝負なので、自己ベストを更新する重量を上げれた時に「力を出し切れてスッキリした~」と思えることはめちゃめちゃ素晴らしいことですよ!

不採用通知のお祈りメールに理由を書かない理由

私が就活をしていたころ、第一印象の化粧品メーカーの最終面接に落ちてしまいました。

自分の中では1つもミスがなく、最終面接を担当された役員の方の印象も良くて何もかも上手くいった面接でした。

いや、正しくは上手くいったと思い込んでいた面接でした。

不採用の通知が来た時には悔しさのあまり枕を濡らしました。

そしてこんな行動に出たのです。

「納得できる不採用の理由を教えて欲しい」と、生意気にメールしたことがあります。

残念ながらメールの返信はありませんでした。

あれから約10年経った今でも理由はわからないままですが、人事の仕事をしているうちに自分なりにわかったことがあります。

それは、なぜ不採用通知に不採用の理由を書かないのか。

理由①業務の負担になるから

1つ目から少々厳しい理由をすいません。

不採用メールの内容は基本的に応募者全員に同じ内容を送ります。

テンプレート(定型文)を用意して宛名と宛先メールアドレスを変えるだけなんです。

お祈りメールのテンプレートの例

●●様

お世話になっております。
■■株式会社の▼▼です。

先日は当社の選考を受けていただきありがとうございました。

慎重に選考を進めた結果、誠に遺憾ながらご希望に添いかねる結果となりました。

末筆ながら、○○様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
よろしくお願いいたします。

応募者としては次に活かすために落ちてしまった理由を聞きたいところですが、お伝えしづらいということが理解してもらいたい事実です。

 

不採用の学生のことを覚えていない

数名の応募者の選考の場合には覚えている可能性は高いですが、数百や数千名の学生の応募が殺到する企業の場合には覚えることの方が困難でしょう。

面接は長くても1時間程度ですのでそこまで一人ひとりの学生のことを理解することは難しいです。

不採用通知を送ることが手間

本章の冒頭にて下記のことをお伝えしました。

「テンプレート(定型文)を用意して宛名と宛先メールアドレスを変えるだけ」

一人ひとりに一件ずつ送っている企業は少ないと思います。

一斉メールを配信できるソフトがあります。そちらに宛名とメールアドレスを入力すると一斉にメール配信できるという便利なものがあるんです。

数千名に送るときにも文章、宛名、メールアドレスを入力することも1時間もかからずに完了します。

もしも、全員に不採用の理由を書くとしたら膨大な時間がかかります。

そのため一律のメールが届くわけです。

理由②トラブルや風評被害を予防するため

「こんな理由で落とされたwww見る目ないわあの人事(^O^)/www」

極端な例ですが、こんな内容をネットに書き込まれたら会社の評判に影響を及ぼします。

いくら正当な理由を述べたところで受け手に伝わらなければクレームの原因となりかねません。

画面キャプチャや担当者の名前を晒されてしまう恐れもあるので、慎重な対応に気を配りできるだけ無難に終わらせたいとも思っています。

さいごに

第一志望の会社の選考に落ちた当時の私はせめて「選考結果の理由は開示していない」と一言だけでもいただけたら嬉しかったです。

もうどうあがいても無理なんだとスッキリと諦めることもできたでしょう。

すごい自己中心的な考えだと今では反省していますm(__)m

 

以上、不採用通知のお祈りメールに理由を書かない理由をお伝えしました。

採用担当者がどんなことを考えているのかを少しでも理解していただけると幸いです。

ABOUT ME
タカナベ
ある時は会社員。またある時はFラン就活生の支援を行う。 29歳の頃に出身大学でキャリアに関する授業を行い、学生の意識を変える人が必要と実感。人事業務の経験から自ら行うことを決意。 グリーンホーネットやキックアスのように表の顔と裏の顔を持つ生き方に憧れている。